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鴨川の納涼床と貴船の川床の違いと歴史は?読み方と意味についても解説

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京都の夏は、涼をとるために昔から色々と工夫をしていました。

賑やかに楽しむなら「鴨川の納涼床」自然の中でくつろぐなら「貴船の川床」があります。

蒸し暑い京都で涼を楽しむ納涼床と納涼床の「床」は読み方や意味も違うというのをご存じでしたか?

今回は納涼床と川床の「床」の違いと歴史などを詳しく解説していきますね。

「ゆか」それとも「とこ」どちらが正しい読み方なのか

京都は、夏が来ると鴨川の上に「床」を張り出して作ります。

この鴨川の「床」は「ゆか」と読みます。先斗町や木屋町の鴨川にせり出している「床」はすべて「ゆか」なんですよ。

一方、貴船の「床」は「とこ」と呼び、鴨川の「ゆか」と区別しています。

じゃあ、どうして区別しているのか気になりますよね。

私は学生の頃、全部「とこ」と呼んでいました。京都に住んでいても学生の時に上等な所にはいけないですからねぇ(笑)

行ったことが無いので知らないんですね。「とこ」と「ゆか」の違いが。

今は鴨川の納涼床は手軽に行けるカフェとかもあるので、かなり行きやすくなりましたけど知っている方は少ないかもしれないですね。

「とこ」と「ゆか」の違いは、京都の歴史にあるんですよ!

「とこ」と「ゆか」の歴史はいつから始まったのか

京都の「ゆか」が始まったのは、なんと桃山時代なんです!

桃山時代に鴨川の下流の浅瀬に床几(しょうぎ)を置いて、涼んだことが「ゆか」の発祥と言われています。

床几とは和風の簡単なベンチみたいなものです。昔、縁側などでおじいちゃん達が座って将棋をさしていたあれですよ。

当時はその床几を鴨川の浅瀬の川の中において、川の流れの中で皆さん夕涼みをしていたんですね。

川の中で涼むってすごく風流な感じがしますよね。その当時は川も綺麗だったはずですから気持ちよかったと思いますよ。

江戸時代になると現在の高床式の納涼床が出始めて、裕福な商人の接待や芝居見物で賑わっていくようになります。

そして鴨川の河原は交遊の場所として益々発展していきました。

しかし大正時代になると鴨川の河川改修で中洲を取り除いた為、鴨川の川の流れが速くなり、川の中で涼んでいた床几を出せなくなってしまいました。

川の中で床几を出せなくなってしまったので、鴨川の床は高床式の床に変わって行くんですね。

このような歴史があり、高床式になった鴨川の納涼床は「ゆか」と呼ばれる様になったそうですよ。

貴船の「川床」のはじまり

貴船の「川床」は大正時代の中期から始まり、貴船神社の参拝客のもてなしとして発展していきました。

鴨川の納涼床が高床式のスタイルになってからも、貴船の川床は川に床几を敷きならべるスタイルをとりました。

貴船は、京の奥座敷と言われ「床の間」の発想から「かわどこ」と呼ばれる様になったと言う説と、鴨川の納涼床と区別する為に「かわどこ」と言うようになった説があります。

鴨川の納涼床と貴船の川床は、形式も風情も違いますがどちらとも京都の夏の風物詩を堪能できますよ。

では鴨川の納涼床と貴船の川床の楽しみ方を紹介しますね。

鴨川の納涼床から見える景色

京都市内にある鴨川の納涼床は、手軽で色々な料理も楽しめます。納涼床でカフェなんて粋でしょう。

でもね鴨川の納涼床は、納涼じゃなく全然涼しくないんです!蒸し暑いですよ!それも鴨川の納涼床の魅力ですけど。

鴨川の納涼床は、京都の夏の風物詩ですからね。

鴨川の納涼床から見える景色で鴨川の河原が見渡せます。眺めは解放感があって気持ちがいいですね。

また舞妓さんや芸͡妓さんも納涼床によく呼ばれて来てはりますから解放感がある眺めと雰囲気は最高ですよ!

でも暑いです!(笑)

鴨川の河原に不思議と等間隔で座るカップル

その景色の鴨川の河原は、カップルの聖地なんです。鴨川の納涼床がある方にカップルがキレイに等間隔で座るんですね。

京都の学生は、彼氏や彼女が出来たら一度は鴨川の河原に座ったことがあるのではないでしょうか。

面白いことにカップルの等間隔は誰も測っていないのにピッタと同じ間隔で座るんですよ(笑)

カップルが混んでないときは大体5メートル間隔なんですが、日が沈んでカップルが増えて混んでくると50センチ間隔になってくるんです。

この光景も京都の名物的な景色ですね。

鴨川の納涼床を涼しく感じる歴史

涼しくない鴨川の納涼床も、夏ならばこそ鴨川の歴史を知ると違う意味で涼しくなりますよ。

でもその鴨川の歴史をあまり知られていないですね。この河原には、つい150年前までさらし首がゴロゴロあったんですよ。

京都は、長い歴史の中で都でしたから華やかな所と闇の所があります。その闇にあたる一つが鴨川の河原なんです。

鴨川の河原は、処刑場だったんです。歴史上有名な方々もここで処刑されたり、さらし首になりました。

関ヶ原合戦の石田三成、新選組局長の近藤勇も首を晒されましたし、天下の大泥棒石川五右衛門は、この場所で釜茹の刑になりました。

一番有名な処刑は、豊臣秀吉の甥である秀次の処刑で秀次と秀次の妻たち34人とその子供たち5人が首をはねられました。

当時の見物客もあまりの惨さに見なければよかったと記録が残っているほどです。

今聞くだけでもゾッとしますよね。闇の京都は怖いでしょう。京都市内を歩けば至る所に石碑がひっそりとあります。闇の歴史がそこらじゅうにありますよ。

鴨川の納涼床は、蒸し暑くても闇の歴史を知るとゾッとして納涼になりませんか?

鴨川の納涼床のお客様を迎えるあたたかい心配り

鴨川の納涼床から見える景色の歴史を知ってゾッとした後に今度は納涼床のあたたかい心配りでホッコリしてもらいますね。

納涼床をお店からせり出したら席が増えて、たくさんお客さんも入っていいと思うでしょう?

でもじつは、違うんです。

納涼床には屋根がないんです。もし雨が降ったらどうなるでしょう?

お店は、雨が降った時のために席を別にちゃんと用意してあるんですよ!

納涼床は席が増えるのではなくて、お客様に喜んでもらうための余分な手間なんですね。

しかも夏になったら納涼床を造って、夏が終わったら解体するのに大体100万円くらいかかるそうです。

鴨川の納涼床を楽しんでもらうあたたかい心配りなんです。

鴨川の納涼床は鴨川の歴史を知ると涼しくなって、あたたかい心配りを知ってホッコリしてもらうと堪能できますよ。

鴨川のとなり木屋町通は150年前は暗殺ストリートだった

鴨川の納涼床のお店は先斗町通にあり、その隣の木屋町通にも京都風情があるお店がたくさんあり、昼間は若い人達、夜は社会人の方で賑わいます。お洒落なお店や飲食店などが建ち並びます。

木屋町通沿いに高瀬川も流れていていて風情があります。森鴎外の小説「高瀬舟」の高瀬川です。水深も深くなく夜には街燈が灯り春には桜がとても綺麗です。

この賑やかな通りの150年前は、「志士たちが駆け抜けた道」なんです!

幕末の志士たちと新選組が斬り合いをした道なんですね。尊王攘夷の志士が「天誅」と叫びながら暗殺を繰り返しました。

土佐藩の岡田以蔵、あの有名な人斬り以蔵ですね。尊王攘夷の志士志士たちが暗躍した場所が木屋町通なんです。

だから木屋町通には、ひっそりと石碑があちらこちらにあるんですね。

その石碑には、教科書に出てくる有名な歴史上の人物の名前がありますよ。

木屋町通の近辺には歴史的な事件現場がたくさんあるのですが、ほとんどの方は気ずいてないです。

事件現場とか心霊スポットとか皆さん怖がりますけど京都の賑やかな鴨川の川べりや木屋町通は、本当はすごいスポットなんですよ。

本当に涼しい貴船の川床

京都の奥座敷と呼ばれている貴船は京都市内と比べて気温が5度ほど涼しいです。

夏の京都市内は、うだるような蒸し暑い時でも貴船は、過ごしやすい気温ですね。

貴船にある川床は、流れる水が冷たい渓谷の上にありますから天然のクーラーが効いていますよ。

川床から手を伸ばして流れる水に手を付けてみると夏の暑さを忘れるくらいの冷たさです。

私も以前に貴船の川床で料理をいただいたことがあります。

京都市内は、すごく蒸し暑くて貴船の川床で懐石料理を食べて涼みにいきました。

私たちのグループは、涼しい料理を頼んで待っているとお隣の席では高齢のおじいさんの同窓会をされていました。

その同窓会の料理がお鍋だったんです。

私達のグループは、なんでこの暑い中鍋なんやろ?と思っていたんですね。でも、しばらくすると鍋が正解だとわかりました。

貴船の川床は、ずっと川床にいるとだんだん寒くなってくるんです。

真夏なのにそれくらい涼しいんです。寒くなるくらいに貴船の川床を堪能して京都市内に戻るとまた倒れそうになる蒸し暑いんですよ(笑)。

自然の中で本当の涼しさを感じるには貴船の川床がおすすめですよ。

まとめ

鴨川の納涼床と貴船の川床の「床」の読み方と意味は違います。

鴨川の納涼床は「ゆか」と呼び貴船の川床は「とこ」と呼びます。

「床」の読み方と意味は歴史をみるとわかります。

鴨川の納涼床から見える景色で不思議と等間隔に座るカップルがあります

鴨川の納涼床は、蒸し暑いですが鴨川の河原の歴史を知ればゾッとして涼しく感じます。

鴨川の納涼床はあたたかい心配りでお客様を迎えています。

鴨川の隣の木屋町通は150年前は志士たちが駆け抜けた暗殺ストリートです。

京都の奥座敷と言われる貴船の川床は、自然の中で涼しさを感じる事が出来ます。

京都には、華やかな京都と闇の京都が一緒に存在しています。賑やかで楽しい鴨川の川床の真下に流れる鴨川の歴史を知って
蒸し暑さを忘れてみるのも京都を楽しむひとつですよ。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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