大根焚きの正しい読み方と語源は?行事の意味やオススメのお寺まとめ
12月になれば京都では色々な所で「大根焚き」があります。
無病息災を願ってお参りしてホクホクの大根を頂くんですよ。
出汁がしみて美味しいんですよね~。
大根焚きが行われると、今年も終わりだなぁと思う方は京都には大勢おられると思います。
今回は、そんな冬の風物詩、大根焚きの正しい読み方と語源などを紹介しますね。
目次
大根焚きの正しい読み方と語源
「大根焚き」って「だいこんたき」と読むと思うでしょう。
でも正解は「だいこだき」と読むんです。
実は私もずっと「だいこんたき」と思ってました(笑)
なぜ「だいこん」を「だいこ」と読むんでしょうね。
不思議だったので色々調べてみました。 資料をみたり、本を読んだり、サイトを見たりして調べました。
でも「だいこんだき」を「だいこだき」と読むことまでしか書いてないんですよ。
「だいこん(大根)」の音変化
言葉が変わることに調べることを絞ったとき、あるヒントがありました。
それはね「だいこん(大根)」の音変化なんですよ!
どんな風に音変化するかと言うと次のようになるんです。 大根→「だいこん」→「おおね」→「だいこ」→「おほね」→「でいこ」→「でこん」となるんですね。
近畿方言の中に含まれる京都の方言には、特徴的なハツ音が脱落したりすることがあるんです。
これらを考えると「だいこん」が「だいこ」と読むのは京都弁の方言なんですよ!
だから「だいこんたき」は京都弁の方言で「だいこだき」と読むのでしょうね。
しかしあくまで、これは私の仮説なんですが(笑)
大根焚きの意味や歴史
大根は古くは古事記にも登場して、昔から心身の解毒作用や中風や諸病除けに効くと言われている食べ物だったみたいですね。
鎌倉時代に慈禅上人が大根の切り口に梵字を書いて厄除けをしたのが始まりとされているみたいです。
寺院によって諸説あるのですが、お釈迦様が悟りを開いたことを喜びと感謝する行事が大根焚きでした。
しかし時代が経ってお釈迦様が悟りを開いた12月8日頃に大根焚きを仏前に供え、参拝者に振る舞う行事に変わって行きました。
大根焚きも時代と共に変わっていくんですね。
私も心華寺で仏様にお供えした大根をいただきましたが、大根に梵字が書いてありました。
一つずつ梵字を書いていく作業だけでも大変ですよね。
大根焚きのオススメのお寺
京都の大根焚きは有名なお寺もありますが、超オススメのお寺がありますよ。
どこの「大根焚き」で御利益がありますが、トンデモナイ御利益がある「大根焚き」の寺があるんです。
そのトンデモナイ御利益があるお寺は、心華寺というお寺なんですよ。
心華寺の御利益
心華時は京都府宇治市にある天台宗のお寺です。
本尊は金港辯財天で七福神の紅一点の神様ですね。
七福神っていう所がもう御利益ありそうでしょう(笑)
凄いことに、ここの心華寺には『不滅の法燈』があるんです!
『不滅の法燈』と言えば、比叡山延暦寺・根本中堂の約1200年消える事なく輝き灯っている法燈ですよね。
その不滅の法燈が、心華寺に御分燈されています。
だから比叡山延暦寺の御利益も心華寺にはありますよ。
心華寺は七福神、比叡山延暦寺の御利益だけじゃないんです。
ここの心華寺には阿闍梨が2人もいるんです。
住職と副住職がお二人とも阿闍梨なんです!
そして毎日早朝から護摩焚きされています。すごいですよね。
心華寺の大根焚き
12月 1日(日)午前10時~午後2時「がん・ぼけ・中風除け大根焚き鉢かぶり加持」
大根焚き1食800円(おにぎり2個付き)前売り750円
心華寺の大根焚きでは、その阿闍梨に「がん・ぼけ・中風除け大根焚き鉢かぶり加持」をして貰えるんです。
ただ阿闍梨が「鉢かぶり加持」してくれるだけではなくて「鉢かぶり加持」をするまでに普通の人には出来ない修行をしているんですよ。
だからトンデモナイ御利益が貰えるんです!
阿闍梨の地獄の修行
仏様につかえて極楽浄土を皆に教えてくれる阿闍梨の修行がすごいんです!
極楽浄土なのに、タイトルをいきなり地獄としてしまいました(笑)
心華寺の「がん・ぼけ・中風除け大根焚き鉢かぶり加持」の行事を行う数か月前から副住職の岡田阿闍梨が修行に入られます。
この行事に来られる方々の無病息災を祈願し、普段のお勤めが終わってから毎日夜中に30キロ以上読経しながら歩かれます。
しかも山の中もです。
今の時代の高性能の服やスポーツシューズではなく、阿闍梨の白い着物で足元は足袋ですから疲労度合いも普通ではありません。
また数か月前から食べる物も絶っていき最後に食べることが出来るのは豆だけになります。
そして「がん・ぼけ・中風除け大根焚き鉢かぶり加持」の行事の最後の1週間前からは寝ない・食べない・水を飲まない・横にならないの地獄の修行です!
ここまで阿闍梨が修行して鉢かぶり加持をする大根焚きは、全国どこ探してもないですね!
だから御利益ナンバーワン!と自信を持ってお勧め出来るんですよ。
京都の有名どころの大根焚き
大根焚きは寺院により味付けが異なって、単純に塩で煮込んだだけのものや油揚げと共に醤油で煮込んだものがあります。
京都で有名な大根焚きはたくさんありますよ。
私がお勧めする大根焚きは心華寺の大根焚きですけどね(笑)
- 千本釈迦堂 12月7日・8日、聖護院大根の切り口に梵字を書いて供え、他の長い大根と一緒に炊き上げたもの。
- 鳴滝了徳寺 12月9日・10日、篠大根と油揚げを入れて、醤油で味付けをして大鍋で焚き込んだもの。
- 岩倉妙満寺 12月第2日曜日、大根と油揚げを炊き、柚子を載せたもの。枯山水の名園「雪の庭」を愛でながらの大根だきです (限定300食)。
- 嵐山鈴虫寺 12月下旬、その年最後の地蔵菩薩の縁日 大根と油揚げを炊いたもの。初日は千羽鶴と草鞋のお焚き上げ供養、翌日は地蔵菩薩縁日供養が営まれます。
- 新京極蛸薬師堂 12月31日、大晦日 大根と油揚げを炊いたもの
- 東山法住寺 1月15日に最も近い日曜日。前々日より皮をむき、炊き出したもの。大根と油揚げが入る
- 大原三千院 2月、初午。大根を護摩にて加持し、大釜で炊いたもの
まとめ
大根焚きの正しい読み方は「だいこんたき」ではなく「だいこだき」と読みます。
「だいこだき」の語源は京都弁の方言で「だいこだき」と読みます。(私の仮説です)
大根焚きは鎌倉時代に慈禅上人が大根の切り口に梵字を書いて厄除けをしたのが始まりとされている。
心華寺の大根焚きでは、その阿闍梨に「がん・ぼけ・中風除け大根焚き鉢かぶり加持」をして貰えます。
阿闍梨が修行して鉢かぶり加持をする大根焚きは、全国どこ探してもないです。
京都で有名な大根焚き
- 千本釈迦堂 12月7日・8日、聖護院大根の切り口に梵字を書いて供え、他の長い大根と一緒に炊き上げたもの。
- 鳴滝了徳寺 12月9日・10日、篠大根と油揚げを入れて、醤油で味付けをして大鍋で焚き込んだもの。
- 岩倉妙満寺 12月第2日曜日、大根と油揚げを炊き、柚子を載せたもの。枯山水の名園「雪の庭」を愛でながらの大根だきです(限定300食)。
- 嵐山鈴虫寺 12月下旬、その年最後の地蔵菩薩の縁日 大根と油揚げを炊いたもの。初日は千羽鶴と草鞋のお焚き上げ供養、翌日は地蔵菩薩縁日供養が営まれます。
- 新京極蛸薬師堂 12月31日、大晦日 大根と油揚げを炊いたもの
- 東山法住寺 1月15日に最も近い日曜日。前々日より皮をむき、炊き出したもの。大根と油揚げが入る
- 大原三千院 2月、初午。大根を護摩にて加持し、大釜で炊いたもの
今回は大根焚きの読み方と語源・行事の意味・オススメのお寺など色々紹介しました。 京都は掘り下げていくとまだまだ一杯魅力ある場所がありますよ。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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