2020京都 夏越祓の茅の輪くぐりと和菓子の水無月の意味と由来について解説
コロナウイルスの緊急事態宣言が出て、皆さん辛いですが外出を控えて頑張っていましたね。
油断は出来ないですが、緊急事態宣言が解除になって少しづつ待ちが賑やかになって来ました。
私が住んでる京都も少しづつ元気になってくれたらなあと思っています。
そして京都は6月になると「夏越の祓」や「水無月」と言う言葉をよく聞く様になるんですね。
これは昔のから伝わる先人の知恵や風習なんですよ。
なので今回はコロナを祓う祈願として京都の夏越祓の茅の輪くぐりと和菓子の水無月意味と由来について解説しますね。
京都の夏越祓
京都では毎年恒例6月30日に行われる行事で「夏越祓」があります。
この文字なんて読むか分かります?
これは「なごしのはらえ」と読むんですよ。
私は、ずっとなつこしはらいと間違って読んでいました(笑)
古典的な読み方は難しいですよね。
七夕や祇園祭みたいにメジャーな印象がないので、夏越祓は地味な神事に思われるかもしれませんね。
でもこの夏越祓は1000年以上も昔から続けられてきた厄払いの神事なんですよ。
6月30日に行われる夏越祓では、どんな事をするのかと言うと茅の輪をくぐってお参りします。
そして、まず1年の前半を無事に過ごせたことに感謝するするんです。
それから半年間の罪や穢れをお祓いして、残り半年も清らかな気持ちで過ごせるよう願うんですね。
今年の前半はコロナウイルスが流行りましたよね。
まだまだ警戒しないとダメなんですが、昔も同じ様に疫病が流行ったんでしょうね。
昔は高温多湿の季節に衛生的ではない環境だったと思います。
しかも医学は今みたいなものではなかったから厳しかったでしょうね。
だから夏越祓の神事をしたのでしょう。
では茅の輪くぐりの由来やどんな風にくぐってお参りするのかを説明しますね。
茅の輪くぐりの由来
茅の輪くぐりは、日本神話のスサノオノミコトに由来すると言われています。
京都の祇園祭と同じですよね。
伝説には、牛頭天王(スサノオノミコト)という神様が出てきます。
牛頭天王とスサノオノミコトは同一視されているんですね。
その牛頭天王が花嫁探しの旅に出かけた時、途中で宿を借りようと、お金持ちの巨旦将来(こたんしょうらい)に頼んだんですね。
しかし巨旦将来には断られて、代わりに巨旦将来の弟の蘇民将来(そみんしょうらい)が牛頭天王を手厚くもてなして泊めたそうです。
その時に牛頭天王は、「お礼にお前の子孫は、末代まで私が守ってあげよう 目印に腰に茅の輪をつけておきなさい」と言い残して去っていきました。
この言葉を守った蘇民将来の子孫は、京都で疫病が流行った時も無事に生き残り末代まで繁栄したと言われています。
この腰に茅の輪を付けておくと無病息災になる所が茅の輪くぐりの由来なんですよ。
茅の輪くぐりのお参りの仕方
茅の輪くぐりは、平安時代から続いている古式行事でチガヤや藁で作った直径2~3メートルの輪っかをくぐって身を祓い清めるんですね。
そのくぐり方は、神社によって少し違う場合があります。
でも参拝した先の神社の茅の輪の近くに、くぐり方の作法を図示してくれていますからその神社の作法で参拝してくださいね。
一般的なお参りの仕方は、茅の輪の前に立ち一礼して茅の輪をくぐり左回りして元の位置に戻り、また一礼して今度は右回りをして元の位置戻ります。
そしてもう一度最初にした一礼して左回りをして茅の輪の前で最後の一礼をしてくぐり抜けて、ご神前まで進みお詣りをします。
簡単に言うと「左→右→左」の順番にくぐったらいいんですよ。
また茅の輪くぐりをする時に「水無月の夏越の祓する人は千年の命延ぶといふなり」という唱え詞を唱えながらくぐるとさらにいいみたいですよ。
茅の輪がある京都の神社
夏越祓の時期に、茅の輪を設置している神社は多いですね。
その中でも京都で一番大きな茅の輪を設置している神社があります。
その神社は何神社かと言うと、北野天満宮なんですね。
今年はコロナウイルスの影響で設置されるか北野天満宮さんに電話で聞いてみました。
嬉しいことに例年通りに茅の輪を設置する予定らしいですよ!
祇園祭の神社で有名な八坂神社にも電話で聞いてみましたら、コロナウイルスを祓う祈願して、もう設置されているそうです。
京都の神社は例年通りに茅の輪を設置する予定のところが多いみたいですね。
夏越祓に食べる和菓子の水無月
蒸し暑い京都の夏は、たまらなく体にこたえます。
じっとしていたらタラーっと汗が流れて気持ち悪いんですよぉ。
昔はクーラーや扇風機もなくウチワくらいしか暑さをしのぐものがなかったです。
昔の人達は、そんな蒸し暑い京都の夏を知恵で涼をとっていたんですよ。
ひとつは、風鈴のリーンと涼し気な音を耳からそしてもうひとつは、和菓子なんです!
夏越祓に涼し気な姿の和菓子を食べて目から涼を感じました。
その和菓子が水無月なんですね。
ではこの水無月の意味や由来を説明しますね。
水無月の意味
京都の夏越祓の時に食べる和菓子は水無月といいます。
水無月は「みなづき」と読むんですね。
水無月は、三角形の白のういろうを氷片に見立て、そのういろうの上に小豆をのせた和菓子です。
昔の人は、氷のかけらを表現したお菓子を見て目で涼を感じていたんですね。
お菓子を見て目で涼を感じるなんて風流ですよね。
でも残念ながら、子供の頃の私には水無月を見ても何にも涼を感じられなかったですね。
理由は三角じゃなくて四角の方が沢山食べられるのにと思っていたからです(笑)
夏越祓の時に食べる水無月には、目で涼を感じる意味ともう一つ意味があるんです。
それは、ういろうの上に乗ってる小豆にあるんですよ。
小豆の豆(まめ)が「まめ=魔滅」で、魔除けの意味があるんです。
すごいでしょう、目で涼を感じて魔除けもする意味があるんですよ。
水無月の由来
旧暦6月1日は「氷の節句」と言われていたんですね。
氷の節句には、御所では氷室から氷を取り寄せて食べたんです。
蒸し暑い京都で、氷を食べて暑気を払うという習慣があったんですよ。
でもね1000年も前の時代の夏に、一般庶民には氷なんか手に入らないですよね。
冷蔵庫なんかない時代ですよ、氷はとても高価なものなんです。
だから白のういろうを三角形にして氷片に見立てたんですね。
なので水無月の由来は、白のういろうを氷片に見立てた一般庶民の知恵から来ているんですよ。
昔の人達が、知恵を絞って工夫したことが1000年以上も続くことが感動ですよね。
令和の現在でも京都では、6月30日に水無月を食べる方は多いです。
私は生まれも育ちも京都なので、6月30日に水無月を食べる習慣を大事にしています。
その理由は、子供の頃から父親に6月30日は水無月を必ず食べなさいと教わったからなんですね。
でも私の父は、埼玉県出身なんですけどね(笑)
まとめ
京都の夏越祓では茅の輪くぐりをして無病息災を願う神事があります。
その夏越祓で、目で涼を感じて魔除けもする水無月を食べ残り半年も元気で過ごせるよう願います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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